「カリフォルニアオーセンティック」-My Favorite Choice #1- / Creator’s View【Column】

こんにちは。

いよいよ本日で8月も終わりですね。今週は一度収まったかに思えた猛暑が全国的に復活、残暑という表現が程遠い気が滅入るような暑さでした。皆様今年の夏は満喫出来ましたでしょうか?旅行にキャンプ・音楽フェスや美術館巡り等自分自身のアクションに加え、考え方だけでいくらでも良い思い出を生み出す事は出来ます。またこれから秋へと移ろっていく季節も非常に楽しみですね!

★普段はDrifterに関する情報をメインに商品レビューや告知の多いこちらのブログですが、以前から少し横道に逸れるような内容でもたまにはいいんじゃない?という声も上がっていた経緯もあり、改めて趣向を凝らした試みとして今回は我々にとっても読者の皆様にとっても“一息入れた”エッセイ風の読み物を提供していきたいと思います。

▲今後不定期でこういった内容をお送りしていく予定ですが、基本的にはDrifterのクリエイティブディレクターでもあるY.Ochiai氏の趣味趣向全開の拘りコラム(ファッション・音楽・映画)を中心にお届け致します。また注意点として、文章を組み立てる際には内容について一切検索等を行っておらず、全て本人の記憶のみで記述されています。その為一部事実と異なる場合がございますがコンセプトを尊重する為原文そのままを掲載致します。予めご了承下さい。

 



■「カリフォルニアオーセンティック」-My Favorite Choice #1-

アメリカという国が生み出してきたカルチャー、それらは私にとって今も昔も特別な存在だ。信仰と同じくそこに”理屈”は存在しない。ルーツを辿れば両親からの影響(ワードローブ・音楽・映画)に間違いはないが、その後の成長過程で自分なりに深く掘り下げ続け今では自らを構成する重要なファクターに他ならない。幼少期にVANSのスニーカーを履かされていた記憶は無いが、思春期の多感な時期にコンバースと共に好んで着用していた。

私の青春時代と言えば90年代だが、音楽の面では80年代の商業的なベクトルからより内向的(音楽性ではなく)にシフト。パンク・メロコアといった所謂DIY精神に則った一群の台頭、またオルタナ・グランジといった激しさと陰鬱な感情を併せ持つジャンルも確立され、その後のシーンに多大な影響を与えた。

そんな空気を体現するにはVANS・DICKIES・ALL STARは不可欠であった為、VANSで言えば特にOLS SCHOOLやERA・AUTHENTICをスタイルに取り入れ、月並みなスタイルではあるが度々DICKIESの874と組み合わせてスタイリングしたものである。ちなみにVANSの発祥はアメリカ・カリフォルニア州のアナハイムという町で、創業当時の70年代はスケートボードやサーフィン等のエクストリームカルチャー黎明期だった。名前から推測すると恐らくオランダ系の移民ではないかと思われる「ポール・ヴァン・ドーレン」とその仲間数人から始まったブランドだ。

ファッションやスタイルと音楽や映画を切り離して考えるのはナンセンスだと常々思っている。ジョー・ストラマー曰く「パンクはスタイルではなく姿勢」らしいのだが、私個人としてはスタイルは全てに優先する為入口がどこであろうが構わない。私が自己表現の手段としてVANSのスニーカーを履くという事はすなわち発祥であるカリフォルニアのアナハイムに想いを馳せ、同時にハイスタやNOFXを脳内に爆音で流すという事。それは単なるファッションという枠組みを超えもはや世間と闘う為の「武装」であり、揺るがない「信念」とも言える。

本来はスケートボードというカルチャーに付随して生まれたプロダクトではあるが、現代においてVANSのスニーカーは完全にファッションの一部として機能している。但し私個人が着用する理由はこれまで書いた通りであり、しかも拘りとしてUSA企画もしくは#44 DX(アナハイム・ファクトリーパック)しかチョイスしない。

根拠としてはやはりフォルムやディティール・カラーの違いなのだが、単純に日本企画の見た目が好みではないのかも知れない。細かい事を書くと靴内部のサイズ表記、ヒールパッチ部分のテープが左巻き、そして特にアナハイムモデルに関してはULTRA CUSHという履き心地抜群のインソールが内蔵されている。

これはPROシリーズやOGモデルと共通仕様であるが、アナハイムモデルの最大の違いはトゥ部分の作りとビジュアルが素晴らしい。そもそもこのモデルはVANS創業当時のファーストモデルである#44(現在のオーセンティック)のラスト(木型)を使用、また素材のキャンバスも10オンスの為通常モデルと比較すると厚みがあり全体の雰囲気としてクラシカルで非常に通好みなのだ。

 


 

今回の内容を総括すると、VANSのスニーカー=”アメリカ”という国の文化を象徴するプロダクトの一つと言っても過言ではないのかも知れない。もちろんその様な素晴らしいプロダクトは他にも多数存在するが、それらについてはまた別の機会に触れたい。

Written by Y.Ochiai